2011年7月30日土曜日

谷間に眠るものー Le dormeur du val

Le dormeur du val

 Arthur RIMBAUD (1854-1891)


C'est un trou de verdure où chante une rivière,
Accrochant follement aux herbes des haillons
D'argent ; où le soleil, de la montagne fière,
Luit : c'est un petit val qui mousse de rayons.

Un soldat jeune, bouche ouverte, tête nue,
Et la nuque baignant dans le frais cresson bleu,
Dort ; il est étendu dans l'herbe, sous la nue,
Pâle dans son lit vert où la lumière pleut.

Les pieds dans les glaïeuls, il dort. Souriant comme
Sourirait un enfant malade, il fait un somme :
Nature, berce-le chaudement : il a froid.

Les parfums ne font pas frissonner sa narine ;
Il dort dans le soleil, la main sur sa poitrine,
Tranquille. Il a deux trous rouges au côté droit.


《 日本語訳 》  

谷間に眠るものーアルチュール・ランボー 
ここは小川がせせらぐ緑の窪地
草は銀の切れ端のようになびき
太陽は山の頂から光を注ぐ
ここは光あふれる小さな谷間

若い兵士が眠っている
口をあけ帽子も被らず首をクレソンに埋めて
大空の下 草の上にのびのびと横たわる
青ざめた唇には光が雨となって降り注ぐ

足をグラジオラスの茂みに埋め
子どものような笑みを浮かべて若者は眠る
自然よ この冷たくなった若者を暖めておくれ

どんな香りももう若者の鼻にただようことはない
若者は陽光の中で静かに眠る
手を胸に 脇腹には二つの赤い穴を抱えて





ぽちぽち詩なども載せていきたいと思いますー。
私文学色ありません。。。ただ仏語が好きになった理由1番が音、響き、日本人から想像できない
鼻母音という変な音、たんを絡ませたような汚い音含め、なにか惹かれます。
この(谷間に眠るももの)はフランスの小学校で暗唱させられたそうです。
内容は暗いけど、響きがいいですものね。

アルチュール・ランボーといえば、こんな、ウイスキーのCMがあったのおぼえてますか?
ここに登場する火を噴く男や道化、タンバリンを叩く少女などは、ランボーの詩を象徴するものだそうで、背景の砂漠は、ランボーが最後に辿り着いた自由の境地、アフリカをイメージ。
ラスト、ランボーの投げたナイフが彼の詩集にぐさりと突き刺さる演出がにくいね。


0 件のコメント:

コメントを投稿